当局の規制と芸術性
しかし裏DVD販売に対する摘発のような、当局の不合理な規制に対し、意義を唱えない代わりに、日本人はそれを「文化」ともいえるようなものに昇華させることにより、乗り越えることをしてきています。
日本のアダルトビデオには、きちんとした筋立てのストーリーがあります。これは外国のアダルト作品と比べると、顕著な違いといえるでしょう。外国のアダルト作品は、ほとんどストレートに、性交シーンを撮影するだけで、それ以上のひねりがほとんどありません。それに対し日本の作品は、非常にストーリーを重視します。
日本のアダルト作品のストーリー性は、当局のアダルト規制によって衰えるより、むしろ加速されたといってもいいでしょう。男女の性器という、アダルト作品の肝ともいうべきものが、当局の規制により見ることができない。それを補うために、性交に対し精神性を求め、ストーリーが重視される方向が生まれている。
ですからある意味で、日本の当局の規制は、日本のアダルト作品の芸術性を高める作用をしているとも言えるのかもしれません。しかしその規制が時代錯誤となってしまった現在、日本のアダルト作品はどのような方向へ向かっていくのか。また新たな展開が見られることになるのかもしれません。
アダルト規制と日本人の精神性
裏DVD販売にたいする規制への、日本人の態度にも、日本人の持つ精神性が表れているでしょう。一部の文化人たちを除き、裏DVD販売規制がいかに不合理なものであっても、抗議の声が上がることはほどんどありません。
もちろんこれまで、当局のアダルト規制に対して、抗議の声が、全くなかったわけではありません。「映倫の検閲」にたいする、映画監督の抗議は、執拗に行われたこともありました。しかしそれに賛同する人の輪が、広がることはありませんでした。
日本人は「お上」が行うことに対し、「文句を言わない」精神性があるのでしょう。日本人は、狭い島国で肩を寄せ合いながら暮らしていかなければなりませんでした。そのような状況で、皆で仲良くしていくためには、あまり事を荒立てないほうがいい。少しくらい意見が違っても、事を荒立てずに、「まあまあ」とやっていくことが必要だた。そこから現在のような、「角を立てない」日本人の精神性が発達してきたと言われています。
当局がアダルト映像に対して、合理的とは思えない規制を行なっても、それに対して異を唱える事無く、諾々と従っていく。日本人はこれまでずっと、そのようにしてやって来ました。これからもそれは、大きく変わることはないのではないでしょうか。
▼裏DVDを販売しているサイト
裏DVD販売
裏DVD規制の非合理性
当局は、裏DVD販売についての、この日本国内外の大きな食い違いを、どのようにして解消するつもりなのでしょう。日本でこれ以上規制を行なっても、もうナンセンスと呼べる状況に、すでになっています。それはもうこれからも変わることはなく、日本国内外の格差は、もっと拡大していくでしょう。当局が規制しても規制しても、規制がもう不可能なところから、無修正アダルト映像が無限に入り込んでくる。それはもはや、もう止めることはできません。
それなら本当は、いっそのこと、規制を全廃してしまえばいいのでしょう。意味のない規制を行うことは、ただ税金を無駄遣いする以外の何物でもありません。意味のない規制をする役人を、クビにするなり、配置転換するなりしたほうが、よっぽど役に立つことは、子供でも分かる道理です。
しかし日本で、それができるようになる日が来るのでしょうか。合理的な判断に基づき、必要な規制とそうでない規制を選別することができる。そのような精神性を、日本人が持つことができるのでしょうか。
日本がこれまで、歴史の上で、合理性に基づき政策を判断したことが、あったといえるのでしょうか。信長から家康までの時代は、そうであったと言われています。しかしそれ以後、日本は合理性について、目を塞ぎ耳を閉じたままなのではないでしょうか。
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日本のアダルト規制の時代錯誤
日本でもこれまで、裏DVD販売摘発など、アダルト作品に対し当局が規制を行うことに対し、抗議する動きが何度もありました。「芸術に対する冒涜」「表現の自由セを制限するもの」などの抗議が、当局に対して行われてきました。しかしそれは功を奏せず、規制がなくなることはありませんでした。未だに当局は、裏DVDに対する摘発を行なっています。
しかしこのような当局の姿勢は、もう時代錯誤になりつつあります。現在日本でも、ネットや海外からの配送により、無修正のアダルト作品が、いくらでも見られるようになっています。ネットを検索すれば、無修正の動画はいくらでも、無料で見ることができます。また海外から無修正のアダルトDVDを、まったく合法に購入し、日本に配送することが可能となっています。
当局がいくら裏DVDを摘発しても、もう止めどもなく、海外から無修正の映像が流入してきています。多くの無修正作品は無料で、またきちんとした画質の作品でも、数百円、場合によっては数十円で手に入れることができます。修正されたアダルトDVDが数千円で売られていることを考えると、まったく理解できないと言ってもいいことでしょう。この約10数年、ネットが発達することにより、世界の状況は、決定的に変わっているのです。
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アダルト作品に対する規制
裏DVD販売に対する規制が、もう長いこと、日本では行われてきているのは、ご承知の通りです。日本では男女の性器が映り込んだ映像を公衆の面前で上映したり、また販売・譲渡・レンタルすることを、法律で禁止しています。これは戦後に法律が制定されて以来、一度も見直されることなく、現在にまで継続されています。
しかし男女の性器は、人間なら誰でも付いているものです。また性交にしても、健康な男女は誰でもが行うものであり、何もおかしなことではありません。もちろんまだ善悪の判断できない未成年にアダルト映像を見せたり、児童ポルノなど違法性の高い映像を販売したりすることは、当然規制されるべきでしょう。しかし健康な性行為を規制する理由がどこにあるのか、判然としないのも事実でしょう。
実際海外の多くの国では、健全なポルノ作品については、規制の対象としない方向に進んでいます。オランダなどでも、最近になり、違法性の高いもの以外のアダルト映像についての規制は全廃されました。「健康なアダルト作品を規制することは、かえって違法性の高い作品を生むおそれがある」と考えられるようになっているのです。規制され、地下に潜ってしまうほうが危険だという考え方です。
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